4月になり暖かくなりました。
絶好のお花見シーズンということで、今回はお花見のお話を色々調べてみました。
お花見の歴史
お花見の風習が始まったのは、奈良時代といわれています。
ただし、当時は貴族たちだけが楽しむ行事で、鑑賞対象となっていたのは中国から伝わってきた梅の花だったようです。「万葉集」にも、桜より梅を詠んだ歌の方が多く出てきています。
平安時代以降、貴族の間では桜のお花見が取り入れられるようになりました。江戸時代になると「暴れん坊将軍」でお馴染みの徳川八代将軍・徳川吉宗により桜のお花見をする習慣が庶民にも広まっていきました。
桜の名所をつくったのも吉宗で、桜の名所として知られる隅田川上流の土手沿いや品川の御殿山、飛鳥山の桜などを、整備したといわれています。
その後、桜の木が増えたことにより問題になったのが桜の木の落葉です。「大量の落葉をどう処分したらよいか」江戸向島にある長命寺の門番だった山本新六はこの落葉を利用して、1717年に桜の葉を使った甘味を売り出しました。
明日香野でも人気商品となっている桜餅の誕生です。
お花見の主役、桜
現在、お花見で主流になっている桜の品種は、ソメイヨシノです。実はこの桜、野生の植物ではなく、人の手で生み出された品種なのです。
ソメイヨシノはエドヒガン系の桜とオオシマザクラの交配で生まれた雑種です。江戸時代末期に染井村(現在の豊島区)から栽培品種として売り出されました。当初は奈良県の桜の名所・吉野にちなんでヨシノザクラと命名されましたが、ヤマザクラと混同されることを避けるために、染井村の名を取り、「ソメイヨシノ(染井吉野)」となったのです。
このソメイヨシノは成長が早く、咲き初めには葉が出ないで大きな淡紅色の花を楽しめることから、お花見用の花としては最適でした。
明治時代に入ると、瞬く間に全国にソメイヨシノの桜が接ぎ木を主流として広がっていったようです。
お花見でやってはいけないこと
大勢の人が集まりお花を観賞しながら、お食事やお酒をともに楽しむお花見ですが、お花見にはさまざまな作法やマナーがあります。
例えば桜の木に対する配慮です。咲いている花を摘んだり枝を折ったりする行為は故意ではなくてもお花を大事にする点でしないように気をつけましょう。小さなお子様と一緒にお花見をする際はそういうことが起きないようにきちんと注意してあげるとよいかもしれません。
また、場所取りに関しては必要最低限の範囲で行い、お花見中はあまり大きな声で騒がないようにしましょう。お花見という行事で楽しいのはいいことなのですが、公共の場として周囲の方に気を遣うのも大切です。
お花見が終わった後は、しっかりと後片付けをして帰りましょう。すべての人が清々しい気持ちでお花見を楽しめるよう、私たちひとりひとりがマナーを意識しておきたいですね。
次回の更新をお楽しみに。
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